こんにちは、カカシです。
ドロシーちゃんのウサギ日記「SLの障害でバニーや巣がなくなった方へ」は、お読みになられたましたか? 先ごろ起こったSL障害は、Ozimals Bunnyにも悪影響を及ぼしたようです。巣やバニーがなくなったなど、トラブルにお困りの方はぜひご覧ください。
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本題です。
今日は、「遺伝子の優性/劣性をどうやって見極めていくのか?」について考察します。
遺伝子の優性/劣性を見極める方法は、ただ一つだけだと思います。すなわち、固定ペアを組んだバニーたちで繁殖を繰り返して、その子どもに現れた形質から、さまざまな可能性を考察していくしかありません。
また、遺伝子の優性/劣性を見極めていく基準は、優性の法則に従うことになります。飼育ガイドにあるように、Ozimals Bunnyは「SL向けに修正された、実際の優性/劣性の遺伝システム(genetics system)」が採用されているので、基本的には優性の法則が当てはまる繁殖のしくみだと思って間違いないからです。
さて、バニーの形質に着目すると、固定ペアは二つのパターンで組むことができます。以下では、各パターンごとに検討していくことにします。
A.同じ形質をもった(形質として同じ遺伝子が現れた)バニーの固定ペア
B.異なる形質をもった(形質として異なる遺伝子が現れた)バニーの固定ペア
- (例)同じUprightをもったバニーたちのペア
- (例)UprightをもったバニーとHalf-a-Lopをもったバニーのペア
A.同じ形質をもったバニーの固定ペアで繁殖を繰り返したとき
同じ形質をもった(形質として同じ遺伝子が現れた)バニーの固定ペアで繁殖を繰り返して、親とは異なる形質が子どもに現れれば、子どもの形質として現れた遺伝子は親のそれに対して劣性だと判断できます。例えば、Earsとして「Upright」が現れたバニーの固定ペアで繁殖を繰り返して、親とは異なるEarsが子どもに現れたとすると、そのEars遺伝子は「Upright」に対して劣性だと言えます。
※これは、次のように説明できます。
- 子どもは、両親から各形質の遺伝子を1つずつ受け継ぐ。
- 1から、親とは異なる形質が子どもに現れた場合、「子どもの形質として現れた(ステータスに表示された)遺伝子」は、親のどちらかの「形質として現れない(ステータスに表示されない)遺伝子」だと言える。
- 2から、親のどちらかの形質は、「親の形質として現れた(ステータスに表示された)遺伝子 - 子どもの形質として現れた(ステータスに表示された)遺伝子」型と表すことができる。
- 3で表した遺伝子の組み合わせには優性の法則が当てはまるから、「親の形質として現れた(ステータスに表示された)遺伝子」が優性、「子どもの形質として現れた(ステータスに表示された)遺伝子」が劣性だと判断できる。
なお、同じ形質をもったバニーの固定ペアで繁殖を繰り返して、親とは異なる形質が子どもに現れた場合、そのペアから産まれる子どもの形質の遺伝子には、次のような組み合わせ(「ステータスに表示された遺伝子 - 表示されない遺伝子」)が考えられます。
同じ形質をもったバニーの固定ペアで繁殖を繰り返して、親とは異なる形質が子どもに現れた場合
「両親に現れた共通の遺伝子以外」は、この固定ペアだけでは特定できません。また、「両親に現れた共通の遺伝子以外」=「子どもに現れた遺伝子」という可能性があることに注意してください。この表における遺伝子の優性/劣性の関係を箇条書きで示します。
※「両親に現れた共通の遺伝子以外」=「子どもに現れた遺伝子」という可能性あり
- 両親に現れた共通の遺伝子 / 子どもに現れた遺伝子
- 両親に現れた共通の遺伝子 / 両親に現れた共通の遺伝子以外
- 子どもに現れた遺伝子 / 両親に現れた共通の遺伝子以外
イメージしやすいように、Earsとして「Upright」が現れたバニーの固定ペアで繁殖を繰り返したとします。子どものEarsには、親とは異なる「Half-a-Lop」が現れたものとします。
Earsとして「Upright」が現れたバニーの固定ペアで繁殖を繰り返して、
子どもには「Half-a-Lop」が現れた場合
子どもには「Half-a-Lop」が現れた場合
「Upright以外」は、この固定ペアだけでは特定できません。また、「Upright以外」=「Half-a-Lop」という可能性があることに注意してください。この場合における遺伝子の優性/劣性の関係を箇条書きで示します。
※「Upright以外」=「Half-a-Lop」という可能性あり
- Upright / Half-a-Lop
- Upright / Upright以外
- Half-a-Lop / Upright以外
以上の説明で、おわかりいただけたでしょうか? カカシは脳みそがないので、もしかしたら思慮が不足しているかもしれません。忌憚のないコメントをお寄せいただけると有りがたく思います。他にも色々と考察することがありますが、今回はここまで。
※皆さんも、独自の考察をお持ちだと思います。掲示板などで、ぜひ披露してください。
※この投稿はカカシの私見を交えたもので、Ozimalsの公式見解ではありません。皆さんの意見交流の叩き台にしてもらえると、嬉しく思います。コメント歓迎します!
※この投稿はカカシの私見を交えたもので、Ozimalsの公式見解ではありません。皆さんの意見交流の叩き台にしてもらえると、嬉しく思います。コメント歓迎します!
カカシのウサギ研究は、繁殖のしくみをテーマに、「遺伝子の組み合わせや遺伝子の優性/劣性を判断する方法を一般公式化すること」を目指します。個別の事案については、Ozimals Bunnyを飼う楽しみとして皆さんに解き明かしてもらいたいので、できるだけネタバレしないよう心掛けていくつもりです。一方で、抽象的な説明になってしまって、小難しく思われるかも知れません。もしこうしたほうが分かりやすいなどのご意見・ご要望がありましたら、遠慮なくコメントしてください。
[最終更新]2010年09月01日
難しいですね~^^;
Upright と Half-a-Lopは優性でLOPは劣勢だから
LOPが出るには親が両方LOPを持っていないと出ない?
だとしたらその子供がLOPなら LOP/LOPの遺伝子を持っている?
LOPの親とその他の形質もった親との間に出る子は
LOP/UP=UP
LOP/HL=HL
LOP/LOP=LOP (UP=Upright. HL= Half-a-Lop. LOP=Full Lop )
と なるでいいのですかね?
takeさん、コメントありがとうございます。
今回は、両親が同じ形質(例だと、Ears)の場合を前提にしてます。
・Upright × Upright
・Half-a-Lop × Half-a-Lop
・Full Lop × Full Lop
このような場合を念頭においています。
>LOPの親とその他の形質もった親との間に出る子は
両親が異なる形質の場合は、次回以降で採り上げようと思ってますが、
takeさんの仰るとおりの結果になると思います。
ネタバレですが、Earsに注目すると、
「Upright」>「Half-a-Lop」>「Full Lop」で優性/劣性が認められます。
カカシの理解が間違っていなければ、
Ears遺伝子の組み合わせは以下の通りだと思います。
・Upright
「Upright - Upright」型
「Upright - Half-a-Lop」型
「Upright - Full Lop」型
・Half-a-Lop
「Half-a-Lop - Half-a-Lop」型
「Half-a-Lop - Full Lop」型
・Full Lop
「Full Lop - Full Lop」型
私の個人的な考えですとおそらくFur、Eyes、Earsはそれぞれ別抽選で
Earsはカカシさんの推察通りだと思います。
Furも同じようにAAaaで考えてましたがうちの子たちを見てる感じですと
もっと複雑な組み合わせのようです。
Havana - chocolateの父親とEnglish spot - Blackの母親から
Havana - chocolate2羽、English spot - Black1羽、
Blanc de - Hotot3羽が生まれたのでこの2羽が持つ劣性遺伝子は
両方ともBlanc de - Hototと判断していましたが
2世代目のHavana - chocolate同士を交配させてみたところ
別の劣性種のHolland Lop - Opalが生まれてきました。
このことから推察すると組み合わせで変化する可能性もありますし
数世代前の遺伝子も情報として引き継がれているのかもしれませんねー。
HoneyBunnyさん、コメントありがとうございます。
>おそらくFur、Eyes、Earsはそれぞれ別抽選
例えば、「FurはFurの遺伝子の組み合わせだけで決定される」というように、
ある形質は他の形質に影響を受けないという意味でしたら、その通りだと思います。
これは、メンデルの法則でいう「独立の法則」を採用してるからだと考えます。
他の意味でしたら、ちょっと意味が理解できてません。
ご説明いただけると助かります。
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>Furも~
この結果は、親の遺伝子が次の組み合わせだと説明できると思います。
・「Havana-chocolate -- Blanc de-Hotot」(父親)
・「English spot-Black -- Holland Lop-Opal」(母親)
少し理由が長くなりますが、ご容赦ください。
(A)まず、親世代と子ども世代の関係の考察します。
・「Havana-chocolate -- ?」(父親)
・「English spot - Black -- ?」(母親)
・「Havana-chocolate -- ?」(子ども)
・「English spot -- ?」(子ども)
・「Blanc de-Hotot -- ?」(子ども)
「Blanc de-Hotot」は子ども世代ではじめて現れていますから、
親のどちらかが隠しもった(ステータスに表示されない)遺伝子は、
「Blanc de-Hotot」だと判断できます。
したがって、親のペア(父親/母親)の組み合わせは、
次のいずれかだと考えられます。
>例えば、「FurはFurの遺伝子の組み合わせだけで決定される」というように、
>ある形質は他の形質に影響を受けないという意味でしたら、その通りだと思います。
最初からこう説明すればよかったですね。わかりにくくてすみません。
Furは一方の個体の劣性遺伝子がBlanc de-Hotot、
もう一方の個体の劣性遺伝子がHolland Lop-Opalだとすると
劣性種が産まれた場合はBlanc de-HototとHolland Lop-Opalの
組み合わせで産まれたと考えればいいのでしょうか?
今までは劣性遺伝子同士でも発現性に優劣の差があるのかと考えていました。
>わかりにくくてすみません。
いえいえ、謝らないでください^^;
HoneyBunnyさんのコメントがスタッフのやる気に繋がってます。
これからも、遠慮せずにコメントをお寄せください^^
>劣性種が産まれた場合はBlanc de-HototとHolland Lop-Opalの
組み合わせで産まれたと考えればいいのでしょうか?
今までは劣性遺伝子同士でも発現性に優劣の差があるのかと考えていました。
申し訳ありません。
コメントを見直したときに、コピペで肝心な部分が切れてました。
以下に再投稿します。
-------------------- ここから再投稿 --------------------
>Furも~
この結果は、親の遺伝子が次の組み合わせだと説明できると思います。
・「Havana-chocolate -- Blanc de-Hotot」(父親)
・「English spot-Black -- Holland Lop-Opal」(母親)
少し理由が長くなりますが、ご容赦ください。
(A)まず、親世代と子ども世代の関係の考察します。
・「Havana-chocolate -- ?」(父親)
・「English spot - Black -- ?」(母親)
・「Havana-chocolate -- ?」(子ども)
・「English spot -- ?」(子ども)
・「Blanc de-Hotot -- ?」(子ども)
「Blanc de-Hotot」は子ども世代ではじめて現れていますから、
親のどちらかが隠しもった(ステータスに表示されない)遺伝子は、
「Blanc de-Hotot」だと判断できます。
したがって、親のペア(父親/母親)の組み合わせは、
次のいずれかだと考えられます。
A-1:
・「Havana-chocolate -- Blanc de-Hotot」(父親)
・「English spot-Black -- ?」(母親)
A-2:
・「Havana-chocolate -- ?」(父親)
・「English spot-Black -- Blanc de-Hotot」(母親)
(B)次に、子ども世代と孫世代の関係を考察します。
・「Havana- chocolate -- ?」(子ども)
・「Havana-chocolate -- ?」(子ども)
・「Holland Lop-Opal -- ?」(孫)
「Holland Lop-Opal」は孫世代ではじめて現れていますから、
子どものどちらかが、「Holland Lop-Opal」を隠し持っていると判断できます。
したがって、子どものいずれかは次の組み合わせでなければなりません。
B-1:
「Havana-chocolate -- Holland Lop-Opal」(子ども)
(C)ここで、(A)と(B)が整合する関係を考えてみます。
B-1に着目します。
もし子どもが「Havana-chocolate -- Holland Lop-Opal」だとすれば、
「Holland Lop-Opal」も親から引き継いだ遺伝子のはずです。
そうすると、
(A)で検討した親のペアの可能性(A-1、A-2)は次のように修正できます。
C-1(A-1):
・「Havana-chocolate -- Blanc de-Hotot」(父親)
・「English spot-Black -- Holland Lop-Opal」(母親)
C-2(A-2):
・「Havana-chocolate -- Holland Lop-Opal」(父親)
・「English spot-Black -- Blanc de-Hotot」(母親)
続いて、C-1とC-2の各ペアから、
Havana-chocolate、English spot-Black、Blanc de-Hotot
の子どもが産まれる可能性のある組み合わせを調べます。
(ここでは、優性/劣性の関係を無視しています)
(C-1)
・「Havana-chocolate -- English spot-Black」
・「Havana-chocolate -- Holland Lop-Opal」
・「English spot-Black -- Havana-chocolate」
・「English spot-Black -- Blanc de-Hotot」
・「Blanc de-Hotot -- English spot-Black」
・「Blanc de-Hotot -- Holland Lop-Opal」
(C-2)
・「Havana-chocolate -- English spot-Black」
・「Havana-chocolate -- Blanc de-Hotot」
・「English spot-Black -- Havana-chocolate」
・「English spot-Black -- Holland Lop-Opal」
・「Blanc de-Hotot -- Holland Lop-Opal」
(B)の考察で、子ども世代のペアの片方は、
「Havana-chocolate -- Holland Lop-Opal」であることが分かっています。
そして、この組み合わせが産まれるのはC-1だけです。
以上から、親世代のペアは次の組み合わせであったと判断します。
・「Havana-chocolate -- Blanc de-Hotot」(父親)
・「English spot-Black -- Holland Lop-Opal」(母親)
あとは、各遺伝子の優性/劣性の関係を考慮して、
可能性のある子どもの遺伝子の組み合わせを潰していけば、
子どもの遺伝子の組み合わせを特定できるかと思います。
コメントへの対応ありがとうございました。
この後親世代のペアを固定で毎回繁殖を繰り返していたところ
10子目で突然Dutch - Tortoiseshellが生まれました。
これって1羽が持つFurの遺伝子が2種類だけだと
説明がつかないように思うのですが。。。
HoneyBunnyさん、
度々のコメントありがとうございます。
恐れていた質問がとうとうきましたね^^;
HoneyBunnyさんの仰るとおり、
「各形質は、2種類の遺伝子の組み合わせで決定される」
という前提では説明できない事例を認識してます。
※公式フォーラムでも、話題になったスレがあります。
例えば、『One pair - 5 eye colors bred』
http://forums.ozimals.com/showthread.php?tid=4893
この問題については、
・産まれてきた子どもの両親を誤解している
・Ozimals Bunnyが何らかのバグを抱えている
・そもそも前提が間違っている
などの理由が考えられますが、
もしかしたら、この点が
・「SL向けに修正された」遺伝システム
と言うことなのかも知れません。
現時点では、明快にお答えすることができません。
今後の研究課題にしたいと思います。
なるほどー。
もしかしたら競走馬のブルードメアサイアーみたいな
特別なシステムを導入してるのかも知れませんねー。
ご回答ありがとうございました。