[改訂]優性/劣性を見極めるためには?(その5)

Posted by カカシ On 2010年5月30日 (0 コメント)

こんばんは、カカシです。




前回に引き続いて、異なる形質をもったバニーの固定ペアで繁殖を繰り返して、両親の形質だけでなく、両親とは違う形質をもった子どもも産まれた場合を検討したいと思います。

[目次]優性/劣性を見極めるためには?
A.同じ形質をもったバニーの固定ペアで繁殖を繰り返したとき -- 記事その1
B.異なる形質をもったバニーの固定ペアで繁殖を繰り返したとき
  • B-1.親のどちらかの形質をもった子どもだけが産まれた場合 -- 記事その2
  • B-2.両親のそれぞれの形質をもった子どもだけが産まれた場合 -- 記事その3
  • B-3.両親の形質だけでなく、両親とは違う形質をもった子どもも産まれた場合
    • 事例ⅰ.両親のどちらかの形質をもった子どもと… -- 記事その4
    • 事例ⅱ.両親のそれぞれの形質をもった子どもと… (今回)



B-3.両親の形質だけでなく、両親とは違う形質をもった子どもも産まれた場合(承前)

この場合、二つの事例が考えられます。一つ目は、両親のどちらかの形質をもった子どもと両親とは違う形質をもった子どもが産まれた事例です(事例ⅰ)。二つ目は、両親のそれぞれの形質をもった子どもと両親とは違う形質をもった子どもが産まれた事例です(事例ⅱ)。


事例ⅱ.
両親のそれぞれの形質をもった子どもと両親とは違う形質をもった子どもが産まれた


このような繁殖結果が生じる固定ペアの形質には、2組の可能性が考えられます。「ステータスに表示された遺伝子 - 表示されない遺伝子」というように、遺伝子の組み合わせで形質を表して、その2組を説明していくことにします。


まず、1組目の可能性(Pⅱ-1)です。

[Pⅱ-1]
親Aの形質:「親Aの形質として現れた遺伝子 - 両親とは違う形質として現れた遺伝子」
親Bの形質:「親Bの形質として現れた遺伝子 - 子どもの形質として現れない遺伝子」
※「子どもの形質として現れない遺伝子」=「両親とは違う形質として現れた遺伝子」という可能性あり

このPⅱ-1で、遺伝子の優性/劣性を次のように仮定してみると、

  • 親Aの形質として現れた遺伝子 / 親Bの形質として現れた遺伝子(両親の関係)
  • 親Bの形質として現れた遺伝子 / 両親とは違う形質として現れた遺伝子
  • 両親とは違う形質として現れた遺伝子 / 子どもの形質として現れない遺伝子

表1のとおり、親Aの形質をもった子ども、親Bの形質をもった子ども、そして、両親とは違う形質をもった子どもが産まれる結果になります。なお、「子どもの形質として現れない遺伝子」=「両親とは違う形質として現れた遺伝子」の場合でも、表の関係が成立することに注意してください。但し、Pⅱ-1だけでは、「子どもの形質として現れない遺伝子」を特定することはできません。


(表1)Pⅱ-1で繁殖を繰り返して、
両親のそれぞれの形質をもった子どもと両親とは違う形質をもった子どもが産まれる場合



次に、2組目の可能性(Pⅱ-2)です。

[Pⅱ-2]
親Aの形質:「親Aの形質として現れた遺伝子 - 子どもの形質として現れない遺伝子」
親Bの形質:「親Bの形質として現れた遺伝子 - 両親とは違う形質として現れた遺伝子」
※「子どもの形質として現れない遺伝子」=「両親とは違う形質として現れた遺伝子」という可能性あり

このPⅱ-2で、遺伝子の優性/劣性を次のように仮定してみると、

  • 親Aの形質として現れた遺伝子 / 親Bの形質として現れた遺伝子(両親の関係)
  • 親Aの形質として現れた遺伝子 / 両親とは違う形質として現れた遺伝子
  • 両親とは違う形質として現れた遺伝子 / 子どもの形質として現れない遺伝子

表2のとおり、親Aの形質をもった子ども、親Bの形質をもった子ども、そして、両親とは違う形質をもった子どもが産まれる結果になります。なお、「両親の形質として現れた遺伝子以外」=「両親とは違う形質として現れた遺伝子」の場合でも、表の関係が成立することに注意してください。但し、Pⅱ-2だけでは、「子どもの形質として現れない遺伝子」を特定することはできません。


(表2)Pⅱ-2で繁殖を繰り返して、
両親のそれぞれの形質をもった子どもと両親とは違う形質をもった子どもが産まれる場合



<親子の関係>

まず、親子の関係、すなわち、両親のそれぞれの形質として現れた遺伝子(両親)と両親とは違う形質として現れた遺伝子(子ども)の関係を考えてみます。

記事その4と同じ手法で検討します。
そうすると、事例ⅱを満たすのは、次の場合であることが確認できると思います。

  • 親Aの形質として現れた遺伝子 / 両親とは違う形質として現れた遺伝子
  • 親Bの形質として現れた遺伝子 / 両親とは違う形質として現れた遺伝子
  • 両親とは違う形質として現れた遺伝子 / ?
※?は、「子どもの形質として現れない遺伝子」です。
※他の検証を加えなければ、「子どもの形質として現れない遺伝子」を特定することはできません。

つまり、事例ⅱの場合、両親とは違う形質として現れた遺伝子は、両親のそれぞれの形質として現れた遺伝子に対して劣性だと考えられます。



<両親の関係>

Pⅱ-1とPⅱ-2では、優性の法則から、「親Aの形質として現れた遺伝子は、親Bの形質として現れた遺伝子に対して優性である」と仮定しました。なので、「Pⅱ-1とPⅱ-2の繁殖結果(表1と表2)を観察するだけで、親Aの形質(または親Bの形質)が両親のどちらの形質にあたるのかを特定できるか?」を検討すれば、両親の関係で遺伝子の優性/劣性を見極めることと同じだと言えるでしょう。

表1と表2に注目すると、親Aの形質をもった子ども、親Bの形質をもった子ども、そして、両親とは違う形質をもった子どもが2:1:1の比率で産まれてくることが読み取れます。親Aの形質をもった子どもと親Bの形質をもった子どもの関係では2:1の比率が見られるので、親Aの形質は2となる親の形質、親Bの形質は1となる親の形質だと判断できると思います。

つまり、両親のそれぞれの形質をもった子どもと両親とは違う形質をもった子どもが2:1:1の比率で産まれていると観察できるなら、2となる親の形質として現れた遺伝子が優性で、1となる親の形質として現れた遺伝子が劣性だと推定してよいと考えられます。

※重要※
  • 上記の推定は、観察した子どもの数に比例して信頼度が増します。3~4羽程度では繁殖結果が偏るかも知れないので、誤まった推定になるかもしれません。
  • もし確実に判断したいならば、同じ親の形質を引き継いだ子どもたちで何組かのペアを組んで、繁殖を繰り返してください。孫世代に別の親の形質が現れれば、その推定は確実だと思います(この理由については、記事その1をご覧ください)。




最後に、今回のポイントをまとめておきます。
延々と述べた理由はともかく、以下のことを覚えていただければ、繁殖で役に立つかと思います。

  1. 異なる形質をもったバニーの固定ペアで繁殖を繰り返すと、親Aの形質をもった子ども、親Bの形質をもった子ども、そして、両親とは違う形質をもった子どもが2:1:1の比率で産まれる場合がある。
  2. 1の場合、両親の関係で、2となる親の形質として現れた遺伝子が優性で、1となる親の形質の形質として現れた遺伝子が劣性だと推定してよい。
  3. 1の場合、親子の関係で、子どもの形質として現れた遺伝子は、親のそれぞれの形質として現れた遺伝子に対して劣性である(参照:記事その1)。
※重要※
  • 観察した子どもの数が少ないと、2で誤まった推定をするかも知れない。
  • 確実に判断したければ、同じ親の形質をもった子どもたちで何組かのペアを組んで、繁殖を繰り返すとよい。子ども世代には現れなかった親の形質が孫世代に現れれば、その推定は確実と言える。


※皆さんも、独自の考察をお持ちだと思います。掲示板などで、ぜひ披露してください。
※この投稿はカカシの私見を交えたもので、Ozimalsの公式見解ではありません。皆さんの意見交流の叩き台にしてもらえると、嬉しく思います。コメント歓迎します!


カカシのウサギ研究は、繁殖のしくみをテーマに、「遺伝子の組み合わせや遺伝子の優性/劣性を判断する方法を一般公式化すること」を目指します。個別の事案については、Ozimals Bunnyを飼う楽しみとして皆さんに解き明かしてもらいたいので、できるだけネタバレしないよう心掛けていくつもりです。一方で、抽象的な説明になってしまって、小難しく思われるかも知れません。もしこうしたほうが分かりやすいなどのご意見・ご要望がありましたら、遠慮なくコメントしてください。

[最終更新]2011年09月01日

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